夢の話

高校時代の友人と会話しながら散歩中、ふと空を見上げてみたら、ビルの上に赤い球体、あるいは円状のチューブが並んでいるのを見つけた。
やがてそれは、水に垂らした油の様な七色に、姿を変え始める。
 
騒ぐ人々の会話を聞いてみれば、どうやら虹を立体として固定する実験中であるらしい。
無重力化の液体のように、ふよふよと形を、そして色すらも移ろう虹の球体。
やがて球体は、震え、弾ける。
実験失敗?
爆発的に拡散する、歪んだ虹。
ビルに、道路に、あらゆる物に映った無数の虹は、生きているかのようにうねりながら、街中を七色に変えてゆく。
 
携帯が鳴る。
そうだ、急ぎの用があったのだと思い出す自分。
しかし、携帯の表面にまで進入してきた虹のせいで、メールが読めない。
 
友人を残し、少しイラつきながら、色の奔流の中を走り出し
 
 
 
・・・たところで目が覚めた。
 
そして、僕の第一声
「あ、風邪ひいてもた。」
 
うなされてたのか・・・?