仔猫

金糸桃の咲く、仔猫の季節である。
理工キャンパスで3匹の仔猫を見つけた。
葉の大きな下草を植えた緑地エリアで人が立ち入らないので、仔猫には絶好の隠れ家なのであろう。

時々下草から跳ね上がって他の仔猫にじゃれあう姿が愛らしい。
動物映画のワンシーンのようだった。
気分の良くなった僕は、上記のコンビニへ猫エサを買いに走った。
体がまだ小さかったので、消化のよさそうなパックのエサを選ぶ。
よほど腹がすいていたのか、驚くほどがっつく仔猫達。
見苦しいほどに争いながら、殆ど噛むことも無く飲み込んでゆく獣がいた。
自分の能天気さが少し嫌になる。
近くで見ると痩せており、目ヤニが溜まっていた。
衰弱の証拠だ。
きっと、3匹全員は生き残れないだろう。
雨が、早く止めばよいなと思う。